早稲田の山と女性の登山

朝日新聞 昭和32年12月1日

赤道アフリカ遠征隊
本社で早大の計画後援

 早稲田大学では本社の後援で、赤道アフリカ遠征の準備を進めていましたが、来る四日神戸出港の大阪商船長崎丸で本隊六人が出発、続いて二十一日には先行隊三人が東京羽田発インド航空機で現地へ向かいます。

 

 九人の遠征隊は 特別装備の自動車二台でアフリカ中部を横断、約一万キロを走破し、途中、キリマンジャロ(6050m)に登頂、巨人国、小人国を訪問、コンゴ川下りなども行います。
一行には二人の女性も加わり、記録映画のカメラマンも同行します。

 

隊の顔ぶれと日程は次の通りです。
 リーダー 関根吉郎(42)早大理工学部助教授
 マネジャー吉阪隆正(40) 同理工学部助教授
 隊員 林田重男(47)日映新社カメラマン
 杉山正(32) 早大診療所医師
 大野正樹(27)早大OB、東京三裕濾器社員
 今村俊輔 (26)同OB、日映新社カメラマン
 後藤董子(25)同OB、婦人画報社員
 川井勝義(22)早大商学部四年
 鈴木耿子(21)同文学部四年

 

日程
 一月四日、本隊英領ケニア・モンバサ港上陸、
 先行隊と合流、横断旅行に出発。
 一月中旬キリマンジャロ登山、下旬カンパーラ着。
 二月上旬ウスンバラ着、ウルンディ、ルワンダ 両巨人国訪問。
 二月下旬イツリーの小人国訪問。
 三月上旬 ベルギー領レオポルドビル着、船でコンゴ川を下り、下旬マタディ港着。
 東京帰着は四月下旬の予定。