ビューティフル!
ワンダフル!の旅
紫蘭会顧問
トレッキング隊長
小倉董子

 1990年8月に起こった湾岸戦争は、忘れかけていた「平和であることのありがたさ」を思い知らされる、ショッキングな事件だった。
 恒例の海外トレッキングの目標をどこにするか、政治的不安のない地域はどこか、限定されることになった。 結果的には紫蘭会としては二度目になるが、カナディアン・ロッキーが決定した。

 

 大自然の雄大さ、美しさ、そして動物たちと人間が共生する素晴らしい天地カナダ…。
 そうだ!7年前、無念の涙をのんだ、レェークオハラは何としても実現したい。 夢はどんどんふくらんでいった。とにかく、じっくり時間をかけて、山歩きを楽しみ、見聞を広めること、これが紫蘭会トレッキングの信条なのだから…。

 

 参加者は、17名と予定より少なかったが、7月14日、12日間の山旅は、スタートした。
 カナディアン・ロッキーは、40年ぶりの大雪だったという。ボウ川もロブソン川も、あふれんばかりの水量だった。また不安定な天候も気がかりだった。

 

 だがそれだけに、バラエティーに富んだ山歩きと大自然のドラマを見ることができたような気もする。
 人数制限があるため、レェーク・オハラは、前班、後班と2日に分かれて、行動することになった。

 

 川井リーダー率いる前班10名は、雨やひょう、雷に見舞われ、厳しい場面を体験したが、それだけに、充実した山歩きを楽しんでくれたようだ。
 小倉リーダー率いる亀さんチーム8名は、幸い天候に恵まれ、余裕をもって原始そのままを残す大自然の美を満喫できた。ラッキーだった。

 

 Mt.ロブソンでは、ヘリコプターを利用することが可能になり、2日がかりのコース約20キロを下降するだけでロブソン氷河や氷河の舌端をバーグ湖におとす、バーグ氷河を見ることもできた。

 

 雨の中で見たエンペラ・フォールの豪快な滝…そして花、小動物。
ロブソン・ランチ(牧場)での優雅な生活。ミセス・コックランとの再会。
乗馬。アットホームな手作り料理の味。
そして、全容を 別れの日の何秒か現してくれた、Mt.ロブソン…。

 

 思いでいっぱい、夢いっぱいの日々であった。
 大自然のふところに抱かれ「ビューティフル!ワンダフル!」を連発しているみんなの姿が、私の心に、いまなお鮮やかに残っている。
 75歳のチヨちゃんは、全コースを踏破。紫蘭会の理想像を実現してくれた。
あらためて紫蘭会のチームワークのよさに乾杯!!感謝をこめて…。

 

カナダ・トレッキング

月 日
行動記録
7月14日(日) 11:55発 CP016便 成田よりカナディアン・ロッキー の
  玄関口カルガリーへ
7:30着 エドモンド経由カルガリー着
   (機内でカルガリー少年合唱団のコーラスを聞く)
8:10 空港発 バンフへ(専用バス)
  運転手 コリンズ、 ガイド 中村
9:50 バンフのターミガン・ホテル(Ptarmigan Inn)着
11:00 Paris Restaurantで昼食後自由行動
16:00 Ptarmigan Inn 集合
18:00 夕食(ホテル)
7月15日(月)   バンフ(Banff)
C−Level Cirque (登山)
7:30着 カスケード山麓の駐車場
C−Level Cirque のトレイルを歩く
  昔の炭鉱の跡を通りカスケード山の東面を登る。
  リスの歓迎に感激する。
12:30〜13:30 トレイルのトップで昼食(スーパーで
  材料を買い各自で作ったもの) 涸沢のような所
  雪を食べる
15:00 下山駐車場着
15:35〜16:00 ミネワンカ湖
  Cave&Basin Centennial Center 見学
  休憩(アイスクリーム)
18:00 ホテル着
19:00 夕食 近くのレストラン THE BISTRO
7月16日(火)

  バンフ〜レイク・ルイーズ(Lake Louise)
7:10 ホテル発
8:00 レイク・オハラ入り口着
  川井班
8:30 レイク・オハラ入り口発  ロッジ着
8:55 ロッジ発 
11:20 マッカーサー・レイクの上の台地に到着
  マッカーサー湖を出発 途中ガレ場で昼食
15:25 レイク・オハラ・ロッジに戻る
16:00 ロッジ発
16:25 トレイル・ヘッド 入口着
16:45 レイク・ルイーズ着
  小倉班
8:20 レイク・オハラ入り口出発
  Great Divide(分水嶺) を経て
9:30 Chateau Lake Louise 着
9:30 ホテル発レイク・アグネス、レイク・ミラー、
  ビーハイブ周辺
11:30 Tea House 着
12:30 レイク・ルイーズ着
18:30 夕食 ホテルのVictoria Dinning Room

7月17日(水)   レイク・ルイーズ
  川井班
8:00 ホテル出発 ミラー・レイクを通り
10:45 ビッグ ビーハイブ頂上
11:25 レイク・アグネス着
13:00 ホテル着
  小倉班
7:40 出発
8:30 レイク・オハラ入り口発
8:55 ロッジ着
9:00 ロッジ発
11:30 マッカーサー・レイクの上の台地で昼食
14:30 ロッジに戻る
16:00 ロッジ発
16:45 レイク・ルイーズ着
18:30 夕食 ホテルのレストラン Edelwise
  レイク・ルイーズ泊
7月18日(木)   レイク・ルイーズ〜ロブソン・ランチ
国道93号線 コロンビア・アイスフィールド・ハイウェイ
9:15 レイク・ルイーズを出発 運転手キンバリー(女性)
  ガイド広江 クロウフット氷河(Crowfoot Glacier)ボー湖
  ペイトー湖 コロンビア大氷原(Clumbia Icefield)、
  アサバスカ氷河で雪上車に乗る 氷河の上を歩く
14:05 コロンビア氷河近くのレストラン Shalletで昼食
15:15 出発
  アサバスカ滝見物(40年振り大雪の雪解け水の物凄さ)
16:00〜16:30 ジャスパーのスーパーで食料の買い物
  (国道16号線) ロブソン・ランチ近くでバスから野生の
  コヨーテ、熊の親子を見る)
  Mount Robson Information Centerに寄る
18:00 ロブソン・ランチ 到着
18:30 夕食 ロブソン・ランチハウス
  ロブソン・ランチ泊
7月19日(金) ロブソン・ランチ(Mount Robson Ranch)
ロブソン山(3954m)・山麓トレッキング
  ヘリコプター(1回4人乗り)約20〜25分おきに5班に
  分かれて出発、約10分でロブソン・パス(Robson
  Pass)入り口(1652m )バーク・レイク(Berg Lake)
   (1635m)の上の草原に降り立つ
8:20 1班出発〜9:50 5班出発
  1、2班 3、4班 5班ヘリコプターを降りた後
  それぞれ約22km の下りに出発
10:50 全員合流
11:25 バーク・レイク
11:55 エンペラー滝
13:35 レインジャー・キャビン2で昼食
14:35 出発
16:45 キニイ・レイク(985m)入り口着
17:50 トレイル・ヘッド(Berg Lake Trailhead 865m)着
  迎えのバスでロブソン・ランチへ
18:40 夕食
  ロブソン・ランチ泊
7月20日(土) ロブソン・ランチ
1日自由行動 乗馬 自転車 など
18:00 夕食
20:00 約2時間 ムース(Moose)のロッジでミーティング
  ロブソン・ランチ泊
7月21日(日) ロブソン・ランチ〜ジャスパー(Jasper)
  午前中自由行動
12:30 昼食
13:30 ロブソン・ランチ出発
15:40 (1時間の時差)ジャスパー着
  駅前のスーパーで食料の買い物
16:20 ジャスパー・パーク・ロッジ着
18:30 夕食  ホテルの食堂
  ジャスパー・パーク・ロッジ泊
7月22日(月)

ジャスパー オパール・ヒルのトレッキング
ジャスパー・パーク・ロッジ内にある美しいボベールー湖
  (Lake・Beauvert)、マリーン湖散策
9:25 ホテル出発 15名 オパール・ヒルのトレイルを歩く
  (8.2Km)(最高地点2160m 高度差 640m)
10:25 トレイル・ヘッドの駐車場着
11:50 メドウ(草地)着(途中急な登りの道端で雷鳥に
  出会う 母鳥の羽の中に雛が四羽いた)
12:15 川のほとりで昼食(雪を食べる)
14:50 駐車場着マリーン・レイク(Maligne Lake)を見て
  バスへ
16:30 Lobstick・ホテル着
19:00 夕食 ジャスパー・パーク・ロッジ
  ロブステイック・ホテル泊

7月23日(火) ジャスパー〜バンクーバー(Vancouver)
6:00 ロブティック・ホテル発
10:30 エドモントン空港着
12:15 CP645便 エドモントン発 バンクーバーへ
13:35 バンクーバー着 (1時間の時差)
13:55 ホテル・バンクーバー着
  自由行動
19:00 夕食 街のレストラン A kettle of Fish
  ホテル・バンクーバー泊(ロブスター料理)
7月24日(水) バンクーバー〜成田
11:00 ホテル発
14:30 CP003便 バンクーバー発
7月25日(木) 15:05 成田着 帰国手続き後解散